便秘解消にはこの食べ物!効果的な食べ物とその組み合わせ

頑固な便秘は生活習慣やストレスなど、さまざまな要因が関わることから、「こうすれば治る」といった即効性のある方法は残念ながらありません。

単に排便を促すのであれば薬に頼るのもひとつの方法ですが、一時的に便通が起こっても根本的な便秘の症状は改善されないこともあります。

そこで便秘の解消には、毎日の食事でどのような食べ物ををどのように組み合わせて食べるかが大切です。

なかでも比較的効果があるとされている食べ物には、食物繊維を含む食品、発酵食品、オリゴ糖を含む食品などがあります。

また、常日頃から便秘になりにくい腸内環境を整えておくこともポイントです。そこで意識したいのは、プロバイオティクスやプレバイオティクスをカバーした食べ物の摂取で、最近ではこれらを同時に摂取することを「シンバイオティクス」と呼び、腸内環境を改善し便秘の解消にも役立つとされています。

目次

便秘の解消に役立つ食べ物とは?

ではまず、食物繊維を含む食品や発酵食品、オリゴ糖を含む食品にはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれみていきましょう。

◆食物繊維を含む食品

食物繊維には便を柔らかくして排泄を促すとともに善玉菌を増やす効果のある水溶性食物繊維と、大腸のぜん動運動を促して便量を増やす不溶性食物繊維とがあります。

水溶性食物繊維を多く含む食品

  • ・わかめや昆布
  • ・ひじき
  • ・のり
  • ・寒天といった海藻類
  • ・りんご
  • ・オレンジなどの果物類

が挙げられます。

不溶性食物繊維を多く含む食品

  • ・ブロッコリー
  • ・ごぼう
  • ・オクラ
  • ・ニンジン
  • ・グリンピースなどの野菜類
  • ・しめじ
  • ・舞茸
  • ・エリンギ
  • ・椎茸などのキノコ類
  • ・納豆をはじめとした大豆類

などが代表格です。

またこれらはバランスよく摂取することが望ましく、その比率は水溶性食物繊維2に対し、不溶性食物繊維1とされます。

◆発酵食品

発酵食品は毎日摂取することで乳酸菌、ビフィズス菌といった善玉菌を増やし、腸内を酸性方向に導きます。またこの善玉菌は腸内環境を整え便通をスムーズにするのに効果的です。

主な発酵食品

  • ・みそや醤油
  • ・塩こうじ
  • ・酒粕
  • ・かつお節
  • ・納豆
  • ・酢

といったものが挙げられ、調味料としてよく使われていうものも多いため、毎日の食事に比較的取り入れやすいでしょう。

さらに発酵食品に含まれる乳酸菌はヨーグルトやチーズなどの乳製品に含まれる乳酸菌とは異なり、生きた状態のまま腸に届きやすいため、より高い整腸効果が期待できます。

◆オリゴ糖を含む食品

オリゴ糖は腸内環境を整えながらミネラルの吸収を高めることで便通を促す効果があります。

また発酵食品同様善玉菌を増やすとされ、発酵食品でもあるみそや醤油にも含まれます。

このほか、玉ねぎやサトウキビ、キャベツ、ごぼう、アスパラガス、じゃがいも、、ニンニク、トウモロコシ、大豆、ハチミツなどにもオリゴ糖が含まれますが、効率的に摂取したいのであればオリゴ糖そのものを砂糖の代用として使うのもよいでしょう。

腸内環境を改善するシンバイオティクス

次にプロバイオティクスやプレバイオティクスを組み合わせたシンバイオティクスについてもみていきます。

シンバイオティクスは便秘解消に効果的とされるプロバイオティクスやプレバイオティクスを含む食べものをさらに組み合わせて同時に摂取することで、便秘解消には効果的ながら、それだけでは消化されにくい食物繊維やオリゴ糖を腸内細菌が発酵し、酢酸(さくさん)、酪酸(らくさん)、プロピオン酸などの「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」をつくることを可能にするものです。

この短鎖脂肪酸は悪玉菌の増殖を抑制するだけでなく、大腸の粘膜を刺激して蠕動運動を促進するとともに腸粘液の分泌を促進して便のすべりをよくし、これにより便通の改善が期待できます。

また、シンバイオティクスを構成するプロバイオティクスとプレバイオティクスとはそれぞれ以下のようなものです。

プロバイオティクス

プロバイオティクスは、腸内フローラのバランスを改善する善玉菌のことを指し、宿主の健康に有益な生きた微生物のことで、継続的に摂取すると腸内環境を整えることができます。

発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌がこれにあたりますが、その多くは熱に弱いため、加熱せずに摂取しなければなりません。

そこで、サプリメントなどで補うのもひとつの方法です。

プレバイオティクス

腸内環境を整える善玉菌に対し、これを増やす作用のあるものはプロバイオティクスと呼ばれ、食物繊維やオリゴ糖を含む食品が代表的なものです。

このうち食物繊維は、水溶性食物繊維が消化吸収されずに大腸まで到達することから善玉菌の栄養源となり、一方で不溶性食物繊維が水分を吸収することで便のかさを増やし、腸の蠕動運動を刺激します。

また、オリゴ糖も善玉菌の栄養源として有効に作用します。

便秘の解消にはより効果的な食べ物の摂取とその組み合わせが重要

人の健康は口から取り入れる食べ物の栄養素によって成り立っています。ただし、ただ栄養を摂ればよいというわけではなくそのバランスが大切です。

便通も同様で、摂取する栄養素が偏っていると便秘を招きます。

このため、便秘解消に効果的とされる食べ物を積極的に摂るのはもちろん、シンバイオティクスなどその組み合わせも意識し、日頃から腸内環境を整えることを心がけておくことも重要なポイントです。

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